5月下旬、沖縄は早くも梅雨入りをしましたね。6月になると日本列島は本格的に梅雨シーズンが到来します。私にとっては花粉症以上につらいシーズンです・・・。
朝から雨が降っているとき、起きようと思っても起きられない。
「頭が痛い・・・。吐き気がする・・・。」
かろうじて起きられたとしてもめまいがひどくて立ってられない。
なんだか気が滅入って仕事が手につかない。
こんな経験したことありませんか?
もしかしたら「気象病」を患っているかもしれません。
その痛みやモヤモヤは「気象病」が原因だった
気象病は、気圧や気温の変化によって起こるさまざまな発症や悪化などが起こる病気の総称ことをいいます。具体的には以下のような症状が起こります。
- 気象病の症状
- 頭痛
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 高血圧
- 不整脈
- 気管支ぜんそく
- めまい
- リウマチ
- 関節痛
- 神経痛
- うつ
- 不眠
- 倦怠感やイライラ
- 乾燥肌
- 食欲不振
- 消化不良や便秘など胃腸のトラブル
- 手足や顔などのむくみ など
特定の症状があるわけではなく、一過性だったり、持病が悪化したりと人によってさまざまです。症例でいえば頭痛や関節痛、脳梗塞、心筋梗塞、不安神経症、うつ病などを発症、または悪化させます。
気象病になってしまう原因
主な要因は気象の変化です。なかでも梅雨や台風の多い夏など、気温の低下、気圧の低下、湿度の上昇が重なる時期は注意が必要です
なぜ気象の変化で不調になるのかというと、気圧の急激な変化に、人間の身体が適応しきれないからです。気圧、つまり大気の圧力は高気圧であれば強く、低気圧であれば弱くなります。通常、その気圧に合わせて、人間の身体は同じ力を体内から外側へと押し出し、バランスを取っているのです。しかし高気圧から一気に低気圧になると、体内から押す力が強くなりすぎて、体内の圧力が上昇します。すると血液やリンパ液などの水分バランスが崩れるのです。また、気圧の低下により空気中の酸素の量が減少してしまうことが考えられています。結果、血圧の上昇、体の痛みなどが起こり、自律神経のバランスも乱れてしまいます。
気象病予防や対策方法
気象病でしんどい思いをしない為に大事なことは、いち早く気圧の変化についての情報を取り入れるかと、血液中の酸素濃度を上げることが大事です。
対策1:気圧の変化を先読みして気象病対策の準備をする
ニュース・ネット・アプリなどで天気だけでなく今後の気圧の変化の情報を取り入れることが大事です。
私は無料スマホアプリの「頭痛ーる」を使っています。
「頭痛ーる」とは、気圧の変動を予測して、頭痛の原因把握・予測・予防ができるアプリです。「気圧グラフ」と「頭痛ノート」を使って、気圧の変動と自身のの頭痛発生の傾向を把握し、体調管理にお役立てています。
※天王寺へお出かけした時に頭痛ーるをチェックしてみました。下のフクロウと猫がかわいいですね(笑)
このように、時間ごとの天気・気圧・気圧低下アラートが表示されており、今後の時間の情報を先読みして、気象病の対策をすることができます。
頭痛ーるAndroid版ダウンロードページ
頭痛ーるiPhone版ダウンロードページ
対策2:普段からよく眠る、朝起きたら太陽の光を浴びる
体調が悪い時は自律神経の働きも低下し、気圧や気温の変化を受けやすくなります。
普段からしっかり睡眠時間を取って体をきちんと休めてあげましょう。
また、太陽の光は体内時計を調整する効果があり、交感神経のスイッチを入れてだるさや眠気を吹き飛ばしてくれます。
朝目覚めたらカーテンを開けて存分に日の光を浴びましょう。
対策3:適度な運動をする
気象病は体力が少ない人がかかりやすいともいわれています。
ちょっとだるいという時は、散歩やストレッチなど軽い運動をしてみるのがおすすめです。
体を動かすと血圧が上がり、交感神経のスイッチが入って、気象病の症状が軽くなります。
また、普段動かしたり伸ばすことのない筋肉や関節をほぐすことができるので、関節痛予防にもつながります。
対策4:ストレスをためない
気象病のさまざまな症状の一つである自律神経は、ストレスにとても弱い器官です。
普段からこまめにストレスを発散して、自律神経が乱れないようにしておきましょう。
就寝前に必ずお風呂につかると自律神経を整える効果があります。
対策5:首のマッサージで自律神経を整える
注目すべきポイントは首。頭と胴体をつなぐ場所だけに、重要な神経や血管の通り道なのです。
仕事の休憩時間や寝る前に首を回したり、マッサージをしたり、こまめにケアすることが自律神経の乱れを整えます。
またツボ押しも有効です。耳にはツボが集中しているので、上下左右に軽く引っ張って刺激するといいでしょう。
対策6:深呼吸をして酸素を体内に取り入れる
気圧の低下により血流が悪くなっていますから、血液に酸素をたくさん送り込むことが大切です。
ゆっくりと息を大きく吸って、体内に新鮮な空気を取り入れてあげてください。
動かなくてもいいなら動かない
気象病による体調不良は低血圧や自律神経の乱れが原因です。
無理をして二次災害を招く可能性もあります。
横になっていると楽なことが多いので、何も予定がなければ横になってのんびり過ごすのが一番です。
気象病に詳しい医者に診てもらうのも手
最近では気象病の認知度も上がっており、気象病外来を扱う病院が増えてきました。
先に説明した対策をとってもかなりしんどい場合は、一度お医者さんに診てもらうといいかもしれません。
あなたに合うお薬や対策が見つかるかもしれません。
気象病の知識をつけて克服したい方へ!
「その痛みやモヤモヤは「気象病」が原因だった」上本町わたなべクリニック院長・渡邊章範氏 執筆
「気象病」研究の第一人者。ご自身がめまいを患い、気候によってつらさが違ったことから「気象病」について研究を始める。著書に「その痛みやモヤモヤは 「気象病」が原因だった」がある。
本書では、低気圧などの天候の変化によってもたらされる心身の不調が発生する仕組みとその対策について、全般的な観点および、頭痛・憂鬱などの個々の症状別に解説を行っています。
詳しくは手に取って読んでみてください。