ダイエットの大敵としてよく挙げられる炭水化物(糖質)ですが、ある程度は摂取しておかないとそれはそれで身体に支障が出ます。
ご存知の通り炭水化物は、人間が健康を維持する上での三大栄養素のひとつであり、炭水化物を摂取することは必要不可欠でもあります。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015)の報告書」によると、基準となる1日の炭水化物の必要量は、総エネルギー摂取量の約50~60%されています。
約半分・・・意外と摂取が必要なんですね・・・。
炭水化物は大まかには糖質と食物繊維に分けられますが、食物繊維のカロリーは極めて低いので、炭水化物の摂取量は、ほぼ糖質の摂取量と考えても差し支えないでしょう。
さて、今回は炭水化物(以下、糖質)は1日にどれくらい摂取するのが理想なのか見ていきましょう。
1日に必要な糖質の摂取量は男女で異なります
先ほどは総エネルギー摂取量の約50~60%が糖質の摂取量の基準になると説明しましたが、これは男女ともに変わりません。
しかし、男女で1日に必要なエネルギー摂取量は違うため、糖質の摂取量は当然異なってきます。
それでは、男女別に1日に必要な糖質の摂取量を計算していきましょう。
1日に必要な糖質の摂取量の計算式
1日に必要なエネルギー摂取量(kcal)×50~60%=必要な糖質量(kcal)
糖質 約4kcal=1g
必要な糖質量(kcal)÷4kcal/g=必要な糖質量(g)
上記が消費者庁のホームページに公表されてある1日に必要な糖質の摂取量の計算式になります。
ちなみに、今回の計算例に使用する1日に必要なエネルギー摂取量についても消費者庁のホームページに公表されてあるものを使用します。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
18~29歳 | Ⅰ:2300kcal Ⅱ:2650kcal Ⅲ:3050kcal |
Ⅰ:1650kcal Ⅱ:1950kcal Ⅲ:2200kcal |
30~49歳 | Ⅰ:2300kcal Ⅱ:2650kcal Ⅲ:3050kcal |
Ⅰ:1750kcal Ⅱ:1950kcal Ⅲ:2200kcal |
50~69歳 | Ⅰ:2100kcal Ⅱ:2450kcal Ⅲ:2800kcal |
Ⅰ:1650kcal Ⅱ:1900kcal Ⅲ:2200kcal |
70歳以上 | Ⅰ:1850kcal Ⅱ:2200kcal Ⅲ:2500kcal |
Ⅰ:1500kcal Ⅱ:1750kcal Ⅲ:2000kcal |
◆身体活動レベルⅠ~Ⅲ
Ⅰ(生活の大部分が座位で、静的な活動が中心の場合)、
Ⅱ(座位中心の仕事だが、職場内での移動や立位での作業・接客等、あるいは通勤・買い物・家事、軽いスポーツ等のいずれかを含む場合)、
Ⅲ(移動や立位の多い仕事への従事者、あるいは、スポーツ等と余暇における活発な運動習慣を持っている場合)
例えば、軽い運動をする30歳男性の場合は、
1日に必要なエネルギー摂取量(kcal)=2650kcal
2650kcal×57.5%(中間値)=1523kcal
糖質 約4kcal=1g
1523kcal÷4kcal/g=約380gの糖質摂取が必要
軽い運動をするの30歳女性の場合は、
1日に必要なエネルギー摂取量(kcal)=1950kcal
1950kcal×57.5%(中間値)=1121kcal
糖質 約4kcal=1g
1006kcal÷4kcal/g=約280gの糖質摂取が必要
となります。
健康的な身体を作るためには、ご自身の年齢・性別・身体活動レベルを当てはめて計算し、導かれた量を基準に撮りすぎに気を付けながら食事を摂りましょう。
今回の計算例に使用した1日に必要なエネルギー摂取量は、消費者庁のホームページに公表されてあるものを使用しましたが、厳密に言うと身長や体重によって1日に必要なエネルギー摂取量は変わってくるので、より細かく知りたい場合は、「ハリス・ベネディクト方程式」を用いると良いでしょう。
自身の生活スタイルに合わせて摂取量を調整しましょう
上記で説明したものはあくまで目安になります。
普段から徒歩通勤をして運動を多くしている人は、消費されるエネルギーが多くなるため必要な糖質の摂取量は上がりますし、逆に車通勤で休みの日は家から出ずダラダラする人は消費されるエネルギーが少ないため必要な糖質の摂取量は下がります。
また、糖質制限ダイエットをする場合はどのくらいの期間でどれだけ痩せたいかによって、糖質の摂取量が変わってきます。
ただし、糖質制限ダイエットに無理は禁物です。極端に質の摂取量を減らすとめまいや貧血を起こしたり、脳の活動が低下して集中力がなくなることも・・・。
安心して糖質制限ダイエットをするなら、ジムやエステに通って専門家のアドバイスを受けるのが一番です。
もしくは実績のあるジムやエステが出している糖質制限の食品やサプリメントを利用するのもよいでしょう(私はお世話になりました)。
サプリメントで糖質カットして効率よくダイエットしました
まとめ
健康的な身体を維持するためには1日のエネルギー摂取量の50~65%の糖質を摂取しましょう。また、ダイエットをする場合はこの数値を基準に無理のない範囲で糖質の摂取量を調整していきましょう。
糖質制限ダイエット時の糖質摂取の目安は、取り組み方によってかわってきますので、安全にやっていきたい場合は専門家の力を借りて、ご自身に合った範囲の制限で取り組むと良いでしょう。
極端な糖質制限は身体に悪いので、無理をせず健康的に実践していきましょう。